換気方式はどれを選ぶ?|第1種・第2種・第3種の違いと後悔しない考え方

結論

換気方式に「これが正解」という一択はありません。
大切なのは、断熱・気密レベルと生活スタイルに合った方式を選ぶことです。

多くの住宅では
第3種換気をベースに、性能と施工管理がしっかりしていれば現実的
高断熱・高気密を突き詰めるなら、第1種換気が選択肢になります。


そもそも換気って何のため?

換気は、室内の空気を入れ替えるための仕組みです。

換気が不十分だと、

  • 湿気がこもる
  • 結露やカビが発生しやすくなる
  • においや汚れた空気が残る
  • 建材の劣化が進みやすくなる

といった問題につながります。

特に高断熱・高気密住宅では、
換気は“性能の一部”として考える必要があります。


換気方式は大きく3種類

住宅で使われる換気方式は、次の3つです。

  • 第1種換気:給気も排気も機械
  • 第2種換気:給気が機械、排気が自然
  • 第3種換気:給気が自然、排気が機械

それぞれ役割と特徴が異なります。


第1種換気|給気も排気も機械で管理

● 特徴

  • 給気・排気ともにファンで制御
  • 熱交換で外気を室温に近づけられる
  • 空気の流れをコントロールしやすい

● メリット

  • 冷暖房の熱ロスを抑えやすい
  • 室温が安定しやすい
  • 高気密住宅と相性が良い

● デメリット

  • 初期コストが高い
  • 機器が複雑でメンテナンスが必要
  • フィルター清掃など手間がかかる

高断熱・高気密を活かしたい人向けの方式です。


第2種換気|給気を機械、排気は自然

● 特徴

  • 室内を正圧(外より空気圧が高い)に保つ
  • クリーンルームなど特殊用途で使われることが多い

● メリット

  • 外気の侵入を抑えやすい

● デメリット

  • 壁内に湿気を押し込みやすい
  • 一般住宅ではほとんど採用されない

戸建て住宅では選択されることはほぼありません。


第3種換気|排気だけ機械で行う

● 特徴

  • 排気ファンで空気を外へ出す
  • 給気は給気口から自然に入る
  • 日本の住宅で最も一般的

● メリット

  • 構造がシンプル
  • 初期コストが低い
  • 故障リスクが比較的少ない
  • メンテナンスが楽

● デメリット

  • 外気がそのまま入るため冬は冷たい
  • 給気量が気密に左右されやすい

コストと現実性のバランスが良い方式です。


換気は「方式」より「施工と管理」

換気で最も差が出るのは、方式そのものより

  • ダクトや配管の施工精度
  • 気密性能との整合
  • フィルターや機器のメンテナンス性
  • 風量計算と設計の考え方

です。

どんなに高性能な方式でも、
施工や管理が雑だと意味がありません。


どれを選べばいい?現実的な判断軸

迷ったら、次のように考えると整理しやすくなります。

● 第3種換気が向くケース

  • コストを抑えたい
  • 断熱・気密は標準〜やや高め
  • メンテナンスを簡単にしたい
  • シンプルな仕組みを好む

● 第1種換気が向くケース

  • 高断熱・高気密住宅
  • 室温の安定性を重視したい
  • 熱ロスを少しでも減らしたい
  • メンテナンスを管理できる

方式よりも“家全体とのバランス”が判断基準になります。


換気で後悔しやすいポイント

  • フィルター掃除が大変で放置される
  • 交換部品が高額
  • 音が気になる
  • 実際の風量が足りていない
  • 気密が低く計画通りに換気できていない

カタログ性能だけでなく、
「住んでから管理できるか」まで考えることが重要です。


換気を見るときのチェックリスト

次の点を確認すると判断しやすくなります。

  • 換気方式は何か
  • その方式を選んでいる理由は明確か
  • 気密との関係を説明できるか
  • フィルター清掃・交換はどれくらいの頻度か
  • メンテナンス費用の目安は?
  • 実際の施工事例やトラブル事例を聞けるか

ここにきちんと答えられる会社ほど、
換気を“設計として扱っている”可能性が高いです。


まとめ

・換気方式に絶対の正解はない
・第3種は現実的、第1種は性能重視
・方式より施工と管理が重要
・気密・断熱とセットで考える
・「住んでから管理できるか」が判断軸

換気は目に見えにくい性能ですが、
空気・湿気・耐久性を支える土台です。
方式だけでなく、家全体のバランスで選ぶことが後悔を減らします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました